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2013.07.07 Sunday

【廃棄物】 汐留バブル、どうして?(東京)

 高層ビルが立ち並ぶ東京・汐留で先月末、歩道が一時、白い泡だらけになり、警察や消防が出動する騒ぎになった。泡の正体はボディーソープ。一体、なぜあんなことになったのか。  

■路上が泡の海、消防出動騒ぎ  
 ブクブク……。絶えず路上へと噴き出し、一面に広がる泡、泡、泡。まるでそこは泡の海だった。  
 6月28日午後6時ごろ、東京都中央区銀座8丁目の住友不動産汐留浜離宮ビル(23階建て)の 敷地内から大量の泡が路上に流出。「泡が大量に出ている」。通行人から110番通報が入り、警察 や消防が駆けつけ、除去作業に追われた。  
 消防隊員によると、泡は約200平方メートルにわたり広がり、水をかけて排水溝に流したという。「泡がなかなか消えず、作業に手間取った」。近くで工事中だった東京電力の作業には影響はなかった。現場に居合わせた人によると「トイレの手洗いソープのようなにおい」が立ちこめたという。  

■液体せっけん、40リットル流して…  
 築地署によると、ビル13階にテナントとして入るCM制作会社の30代の男性社員が、業務用ボデ ィーソープ約40リットルを給湯室の流し台から水に溶いて流した。流す前には、ビルを管理する住友不動産の男性社員に捨て方を尋ね、その指示に従ったという。  
 ボディーソープは20リットルのポリタンク2個に入っており、CM制作会社が保管していたが、不要になって処分しようとしたらしい。2人は「申し訳ない」と話し始末書も書いたという。
 液体のボディーソープは水と混ぜると泡立ちやすい。せっけんや洗剤のメーカーらでつくる日本石鹸(せっけん)洗剤工業会は、流した際に水との混ざり具合がちょうど泡立ちやすい濃度になり、爆発的に発泡したとみる。


  住友不動産によると、排水管が敷地内の地下で合流する地点には、詰まった際、地上から異物を取り除けるよう高さ90センチ、直径30センチほどの管が設けてある。ボディーソープが流れてこの管にどんどん泡がたまり管のふたを押し上げ、隙間から噴き出したらしい。
 ただ泡は車道にはほとんど及ばず、通行人の邪魔になった程度。道路交通法違反などになる可能性はあるが、2人とも故意はなかったとして、同署は立件を見送る方針だ。
 
 ■業務用は産廃、処理は業者に
 では、本来ならどうやって捨てるべきだったのか。
 環境省に尋ねると、ボディーソープは少量の家庭用なら下水道に流せば良いが、大量の業務用 なら産業廃棄物になるという。廃棄物処理法に基づき、自治体が許可を出した業者に処理を任せる必要がある。処理するには泡立つ性質をなくせばよい。業者は熱して水分を飛ばすか、化学反応させるという。
  CM制作会社によると、ボディーソープは一般的な製品で2カ月前にCM撮影に使ったもの。以前は返品したり、業者に処分を頼んだりしていたが、今回は指揮命令の不徹底で現場が判断したという。「再発防止に努める」としている。
  元電通社員で広告評論家の岸井保さん(80)は「私もバブル時代、広告の仕事をしていたが、そんなことはやったことがない。広告というのは常識的なマナーを心得たビジネスのはず」と、広告業界の先輩として苦言を呈した。

出典: 2013/07/04 朝日新聞 朝刊

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