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2014.01.08 Wednesday

【労働安全】 産業医:1割置かず 全国初、1200社指導へ-大阪労働局(大阪)

 大阪労働局は今月にも、産業医や衛生管理者を置かない大阪府内の約1200社の一斉指導に乗り出す。悪質な場合は労働安全衛生法違反の疑いで書類送検する方針。大阪労働局によると、従業員の健康を守る産業医などの選任について、集中的な行政指導は全国で初めて。従業員ら17人が胆管がんを発症した、大阪市の印刷会社「サンヨー・シーワィピー」を巡る事件を教訓に、違法状態を早期に解消する狙いだ。

 大阪労働局はサ社に産業医らがいれば、健康診断などで従業員の異変に気付いて被害の拡大を防ぐことができた可能性が高い、としている。同様の労災の再発を防ぐため、違法状態の事業所の担当者を呼び出して直接、是正を強く求める。

 労働安全衛生法は、従業員50人以上の全ての事業所に、産業医と衛生管理者を選任するよう義務付け、違反した場合は50万円以下の罰金を科している。

 産業医は従業員の健康診断をしたり、少なくとも月1回、健康を損なう恐れがないか職場を点検したりする役目を担う。従業員から選ぶ衛生管理者は、従業員の健康や職場の衛生環境について記録したり、会社側に改善を求めたりするのが務めだ。大阪労働局によると、2013年11月末時点で、産業医がいない従業員50人以上の事業所は全国平均で12・2%、衛生管理者の場合は13・5%に上る。大阪では対象の約1万事業所のうち966社(9%)が産業医、1267社(12%)が衛生管理者を置いていなかった。

 違法状態の事業所は中小企業が中心で、製造業、運輸業、スーパーなどの業種で目立つという。コスト面などから、敬遠する経営者が多いとみられる。

 一方、労働局側も違法状態を認識しながら、これまで十分に指導してこなかった。労働行政が賃金の未払いなど従業員が訴える事案や労災事故の処理に重点を置いてきた側面もある。しかし、サ社の事件では、産業医や衛生管理者を長年置かず、従業員の体調の異変を察知する体制を取らなかったことが事態を悪化させた疑いが浮かんだ。産業医などの選任を巡る労働局の指導強化は、各地に広がる可能性もある。

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■ことば
◇大阪市の印刷会社を巡る胆管がん事件
印刷会社「サンヨー・シーワィピー」の従業員ら17人が胆管がんを発症、9人が死亡した。印刷機の洗浄液に含まれる化学物質が原因とされる。大阪労働局は2013年9月、産業医と衛生管理者を置かなかったなどとして、同社と社長を労働安全衛生法違反の疑いで大阪地検に書類送検した。

出典: 2014/01/05 毎日新聞 大阪朝刊

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