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2015.09.17 Thursday

【日誌】”EA21”を斬る/前篇:環境担当者はつらいよ。

こんにちは。コンサルティング事業部のKです。

 

そろそろ環境報告書やCSR報告書を準備している企業が多いのではないでしょうか。10~11月にかけて発行する企業が多いように感じます。またこの秋、ISO14001・9001が10年ぶりの改訂となり、環境CSR担当者のみなさま、猫の手も借りたい時期ではないでしょうか?(猫よりちょっとマシな手でよければ、Kにお声掛けください!)

 

さて当社は「エコアクション21(通称:EA21)」という環境経営システムの認証を受けています。EA21とは、ざっくり言うと、中小企業向けの環境省版ISO14001でして。

 

私Kは、当社のEA21責任者として、てんやわんやで管理しております。

そのてんやわんやっぷりと、環境コンサルタントの意地で、いかに克服したかを、2回に渡って、書きたいと思います。本日・前篇は「環境担当者はつらいよ!」。次回・後編は「15帳票、1つにまとめました!」です。

 

 

◆EA21って? 

突然ですが、クイズです。ISO14001には必要なくて、EA21に必要なもの。ご存知でしょうか?

 

答え:環境活動レポート(≒環境報告書)の公表

 

今では多くの企業が発行する、いわゆる環境報告書、実はISO14001においては要求されていません。一方、EA21では、その公開が要求されています。(※環境マネジメントシステムを運用するための、環境方針の設定・周知や、文書管理や経営層への実績報告などはISOもEA21も要求されています。詳しくは関連Webサイトをご覧になる事をお勧めします。なお下段に、さくっとISOとEA21の違いを表にまとめてみました。最後まで読んでくださる方、ご参考くださいませ。)

 

 

◆EA21に必要な8つの文書・7つの記録  

ちなみに文書管理、EA21では、以下8つの文書・7つの記録を作成し管理すること、とされています(認証を受ける時は、記録は8つ)。

さらに、認証・登録 → 中間審査 → 更新審査 → 中間審査 → 更新審査・・・と毎年、審査を受けることとされています。

 

文書      1.環境方針 
 2.環境目標
 3.環境活動計画
 4.環境関連法規等の取りまとめ
 5.実施体制
 6.取り組みに必要な場合の手順書
 7.事故および緊急事態の想定結果及びその対応策
 8.環境活動レポート

 

 記録        1.「環境への負荷の自己チェック」の結果 
 2.「環境への取組の自己チェック」の結果 (※認証時のみ)
 3. 環境関連法規等の遵守状況のチェック結果
 4.外部からの苦情等の受付結果
 5.環境上の緊急事態の試行および訓練の結果
 6.環境目標の達成状況および環境活動計画の実施状況、その評価結果
 7.問題点の是正処置および予防処置の結果
 8.代表者による全体の取組状況の評価および見直しの結果

 

 

◆担当者Kの煩悩。 

前任から引き継ぎで、初めてこれを知った時は、 頭が痛くなりました。

 

ちなみに、環境コンサルの当社の場合、コンサルタントの私KがEA21担当ですが、セミナーなどに参加すると、多くの企業では、総務のみなさまが担当する事が多いようです。国際規格ISOをとるような企業なら環境部あるいはCSR室といった組織体制が敷かれる事も多いですが、EA21はなにせ中小企業が多く、専門部署を設置できてる会社は、Kの知る限り、ありません。総務ですと、紙・ごみ・電気の削減量などデータも取りやすいからなのかもしれません。

 

となると、環境1本で仕事できるわけもなく、なにかしら兼務しながら、認証の取得・維持に向け、日々環境活動に取り組まれていると思います。目標を掲げ、数値を記録し、改善策を考え、啓発ポスターを作ったり。しかしCO2削減だ!節電だ!と頑張って、コスト削減に貢献しているのに、売上に貢献するほど評価されない。むしろ、全社活動とはいえ、人によって体感は違いますから、暑い・寒い・暗いといったクレームになりかねず、夏場はお客様向けに「当社はSUPER COOLBIZを推進しています」というポスターをさらに作ったり。そして、活動レポートをまとめる為、写真におさめたり。15帳票を管理していく。

 

つらい。

 

環境コンサルでしょ!とお叱りを受けるかもしれません。そうですよねー。あの、活動自体は嫌いじゃないんです。むしろ好きな方です。数値目標を掲げて、データを取り、改善、PDCAを回していくなんて、まさにコンサルタントの仕事に近いかなと。

 

しかしですね、認証維持のためにやらなければとなると、余裕があればいいんですが、通常業務を終え、定時ごろから、さてやるか!。と15帳票も見ると、さすがにグレます。せっかくいい活動なら、せめて担当者の負担が軽くならないだろうか。。。

 

 

◆次回、文書管理を効率化します

そう、私は環境コンサル!(にぎりこぶし)

考えたら、EA21責任者=環境コンサルタントって、あまりいないんじゃないかなと。

もしかして実は自分の視点からなら、今まで思いついてなかったような発想が生まれて、作業者=自分の負担が軽くならないかなーと。。。っと思っていたら、できたので(更新審査も通りました!)、次回後篇は、このお話を書きます。

 

neko_kata

 

 

◎資料:EA21とISO14001の違い(ざっくり)

  EA21  ISO14001 
 規格主体 環境省  国際標準化機構 
 運営主体 (財)持続性推進機構 (財)日本適合性認定協会 
 認証区分 国内認証   国際認証
 審査特徴 審査+指導助言  審査 
 環境負荷削減の直接要求 あり  なし(要求事項ではない) 
 環境レポートの公表 必須  要求事項ではない 
 認証登録費用 5万円~  100万円~ 

 出所:EA21地域事務局 東京中央作成セミナー資料より抜粋

 

コンサルタントK日誌 — admin @ 5:36 pm

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