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【労働安全】 堺の工場爆発、会社と工場長書類送検 安全衛生法違反疑い(大阪)
堺市堺区の銅製品メーカー・A社の本社工場で4月、男性社員2人が死亡した爆発事故で、堺労働基準監督署は3日、危険防止措置を取らなかったとして、同社と工場長を労働安全衛生法違反容疑で書類送検した。
事故については大阪府警も業務上過失致死傷容疑で捜査している。
書類送検容疑は、工場の溶融炉で、高温で溶かした銅や亜鉛の飛散などを防ぐため、防護壁の設置や作業員への耐火防護服の着用指示などをしなかった疑い。
同労基署によると、事故は4月9日、千度以上の溶けた銅が入った炉に、沸点が907度の亜鉛の塊を投入したため亜鉛が一気に沸騰し、炉外に飛び散った。通常は銅と亜鉛を一緒に炉に投入してから加熱していたが、事故前日に炉の不具合があり、作業手順を変更していたという。
一方、同社は11月、炉の耐火材の一部が溶け出し凝固したことが事故原因とする調査報告書を公表。今回の書類送検について「原因は報告書に記載した内容と認識している。二度と同様の事故を起こさないよう対策を進める」としている。
出典: 2013/12/04 01:49 日本経済新聞電子版ニュース