環境ビジネスを応援します!
環境ビジネスエージェンシーのブログ

ここは株式会社環境ビジネスエージェンシーのブログです。
環境で事業の発展を目指す法人の皆様をプロモートすることが私たちのミッションです。
そのために必要な環境ビジネスに必要な人、情報、インフラ、全ての経営資源をコーディネートします。

2013.03.21 Thursday

【廃棄物】 産廃6割、地中に残る 市、当面は環境を調査 椿洞の不法投棄、撤去工事終了(岐阜)

 岐阜市椿洞(つばきぼら)に不法投棄された産業廃棄物を撤去する工事が3月15日、終わった。開始から約4年半。掘削したのは、土砂を含む産廃の総量の4割で、残りは今も地中に埋まったままだ。市は周辺への環境汚染のおそれはないとしているが、当面の間、地下水や河川、大気のモニタリング調査を続ける。

 県道沿いの不法投棄現場。尾根と尾根の間の谷間に高さ最大約50メートル積み上げられていた産廃の山は消え、約9ヘクタールの空き地が広がっている。
 市によると、工事はダイオキシン類に汚染された産廃の除去が目的だった。内部で燃えていた産廃を消火し、ダイオキシン類に汚染された産廃の位置を特定し、地表から掘り進めた。
 掘削した産廃は、可燃物や不燃物などに選別し、一部の土砂はのり面を整えるために埋め戻された。総事業費約66億円のうち、市の負担は36億円程度になる見込みという。
 現場の一部は保安林に指定されている。今後、県が森林の復旧を検討する。


  産廃の撤去を求めて活動した地元の自治会と市民団体は、工事の終了について対照的に受け止めている。
 地元の岩野田北自治会連合会副会長の増田実さん(77)は「着工前とは見違えるような美しい姿になった」と評価する。昨年からはギフチョウのえさになるカンアオイを自宅で育て、不法投棄現場に移植する活動を始めた。「昔は現場にギフチョウが生息していたと聞いた。いつかギフチョウが舞うようにしたい」
 一方、市民団体「椿洞不法産廃『全量撤去』を求めるネットワーク」の代表の河合良房弁護士は「全量撤去という観点からすると問題だ」と話している。

■ 岐阜市椿洞(つばきぼら)不法投棄問題の経過
 1986年 6月 善商設立
 2004年 3月 県警が廃棄物処理法違反の疑いで善商を家宅捜索
     10月 県警が善商の実質的経営者らを廃棄物処理法違反の疑いで逮捕
     12月 県警が岐阜市役所を家宅捜索
 2005年 9月 岐阜地裁で善商の実質的経営者らに実刑判決
 2006年 9月 名古屋高裁で善商の実質的経営者らに実刑判決
     11月 環境基準の15万倍のダイオキシンを含むガスを検出と発表
 2007年 2月 最高裁が善商の実質的経営者の上告を棄却
 2008年 3月 環境相が産廃特措法に基づく市の処理計画に同意
     8月 市が行政代執行の処理工事を開始


出典: 2013/03/16 朝日新聞 朝刊

コンプライアンス事例 — ebablog @ 1:50 pm

Powered by WordPress